常識外日中論

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レビュー : 3
wpce22cさん ジャーナリスト:加藤嘉一   読み終わった 

中国在住8年の日本人・加藤嘉一と、新宿歌舞伎町在住23年の中国人・李小牧の2人による、日中対談。
加藤嘉一の本は2冊読んだが、
立場が逆の中国人との対談という形式を取っている分、視点が複眼的。
日本・中国・日中関係を客観的・主観的に捉えて、
それを2人で意見交換しているという点で、日本中国の実像を分かりやすく理解できる。

魅力的なのは、2人の性格やモチベーションがかなり対極的なのに対し、
実際に双方の社会におけるポジションは近いということ。
国際社会で生きていく、他の国で生きていくということについて、
参考になる考え方が数多く見られるのが印象的。

特に印象に残った部分は、
「国際主義が伴わない愛国心は存在しない・・・国を愛しているかのように見せかけて国際社会から非難の的になっている活動・・・彼らのことを『愛国奴』と呼んでいます」(加藤)
これは、毛沢東の言葉に通じるものですが、
相手の国を非難することで、自分の国(の経済など)が実害を受けることになれば、
その行為は国益を損なっているわけで、それは「愛国」ではなく、
むしろ「売国」に近い行為なのではないか、ということ。
まさにその通りだと思います。

また、
「外圧なしに国家の在り方・体制が抜本的に変わったことがない・・・
外圧をテコとしてい使い、その流れに国民が乗っかっていくというのが、今までの日本」
という指摘もまさにその通りで、
そう考えると、日本という国・日本人という国民が「主体性」がないということにも符合します。
主体性があるように見えるけど、実はないのです。

そして、
「日本で空気読めって言ってる人には、
『おまえは世界の空気が読めていないじゃないか!』って突っ込みたい」(李)
名言です。

ちなみに、本書の1/4くらいは日中の「セックス論」「日中論」です。
思想の話から下の話まで、幅広く、ディープに、語っています。
勿論、市井の2人による話なので、考え方が偏っている部分はあろうかと思います。
ただ、中国という国に対して、より多角的な考え方を得たいという方には、とても良い本だと思います。
オススメだ!!!!

レビュー投稿日
2011年11月19日
読了日
2011年11月19日
本棚登録日
2011年11月18日
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