ナースの卯月に視えるもの 絆をつなぐ (2) (文春文庫)

  • 文藝春秋 (2024年11月6日発売)
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感想 : 30
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 シリーズ第2弾なのだが、前作と変わってミステリ色はあまりない。また、卯月に視える「思い残し」は、患者が死を意識した時に現れるのだが、今作では必ずしも死ぬことまでを意識はしていないが、大きな不安を抱えた患者にも現れている。死にそうな人の話ばかりでは、読者が辛くなるからだろうか。
 
 しかし、幼い娘を持つ若い母親のエピソードは、涙なしには読むことができなかった。どこかで聞いたような話だと思ったら、『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』のアンと母親のエピソードと同じなのだ。アニメ版では確か第10話で、神回といわれるエピソードだ。そう言えば、卯月が飼うことになったネコの名前もアンだ。

 前作から2年ほどたち、卯月は専門看護師を目指し大学院に通っている。新たに卯月に好意を寄せる男性も現れ、このシリーズはもう少し続きそう。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 文学・エッセイ・その他
感想投稿日 : 2024年11月18日
読了日 : 2024年11月18日
本棚登録日 : 2024年11月18日

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