レ・ミゼラブル〈上〉 (偕成社文庫)

3.79
  • (7)
  • (5)
  • (12)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 71
レビュー : 5
yadorararaさん 読み物(小学校上級向き)   読み終わった 

読み始めは、訳した文章がちょっと読みづらかったのですが、読み進めていくうちに話に引き込まれてしまい、気にならなくなってしまいました。
この偕成社文庫版は<上><中><下>に分かれています。
<上>巻には巻末に解説が付いていて、作者ユーゴーや舞台となっている当時のフランス、時代背景などわかりやすく書いてありました。
子ども向けということで、訳注の説明も丁寧で、仮名もふってあります。
ただし、どうやら主人公ジャンバル・ジャンの話の筋から外れているカトリック修道院の設立、下水道の文化史のような部分は割愛されているようです。
まだ、全部を読み終わっていませんがいつか完訳のものを読みたいです。

<内容>
フランス革命の時代、私たちの想像とは全く違う、考え方が存在していた、子どもが子どもらしく愛されて育てられなかった時代。貧富の差、貧困により、心もまた貧しい人々。そんな中、主人公のジャンバル・ジャンは考え、苦しみながら、生きていきます。
貧しさのあまり、姉の残した8人の子どもの為、パンを盗んだ罪によって、19年も牢につながれ、釈放されても通行券には、罪の内容が記してあることで、宿にも泊めてもらえなかった。
親切にしてもらったミリエル司教からも銀の食器を盗んでしまうが、ミリエル司教は罪を問わなかった。この直後、少年プチ・ジェルヴェから気が付かないままに銀貨を奪ってしまう。このショックとミリエル司教との出会いによってジャンバル・ジャンは考えが変わっていく。
身分を隠し、名前を変え事業に成功すると人々のために尽くすようになり、市長にまでなる。
ジャンバル・ジャンは貧しくて不幸なファンチーヌと出会う。ファンチーヌは娘コゼットを養うためによそに預け、養育費を送っていたが、ジャンバル・ジャンが原因で仕事を首になり、髪も歯も体までも売ることになっていた、そして不治の病に侵されたファンチーヌはコゼットに会えないまま死んでしまう。
ファンチーヌは知らなかったが、預けたコゼットはひどい仕打ちを受けていた。
ジャンバル・ジャンはファンチーヌのために尽くすが、ジャーベル警部によって身分がばれてしまい、捕まることに。
しかし、ジャンバル・ジャンはコゼットと会えずに死んでしまったファンチーヌの為に脱獄し、コゼットを迎えに行くことに・・・。

ここまでが上巻のあらすじです。

ジャンバル・ジャンの葛藤のシーンは最初は自分のための罪を侵す時、しかし、この巻の最後のほうでは人のために思い悩みます。罪を告白することも罪を隠して市長でいることも脱獄することもみんな、人のためでした。こんなに、人のために尽くしてきたのに、罪人と分かった時、ほとんどの人は手の裏を返したようになりました。しかし、その中でもジャンバル・ジャンの心がわかる人もいました。貧困、不幸、自由、人間関係、家庭環境・・・本当の幸福とは、人間らしさとは何か考えさせられます。

レビュー投稿日
2013年2月11日
読了日
2013年2月11日
本棚登録日
2013年2月11日
0
ツイートする
このエントリーをはてなブックマークに追加

『レ・ミゼラブル〈上〉 (偕成社文庫)』のレビューをもっとみる

『レ・ミゼラブル〈上〉 (偕成社文庫)』のレビューへのコメント

まだコメントはありません。

コメントをする場合は、ログインしてください。

『レ・ミゼラブル〈上〉 (偕成社文庫)』にyadorararaさんがつけたタグ

ツイートする