2017年4月30日読了
473ページ
舞台は仙台、二人の異母兄弟が主人公。この家族の、異母兄弟にまつわる過去に暗い出来事がある。
冒頭、最初の一行目でストーリーを見誤る可能性がある。さすが伊坂幸太郎。
なぜ、二人の兄弟が異母兄弟なのか?家族に起こった暗い出来事とは?前半に簡単にわかってしまうのだが、この事実が伏線となりストーリーに深みを持たせる。
仙台市内で発生するグラフィックアートとその現場近くで発生する放火事件に、兄弟が犯人を突き止めるべく、動くのだが単純な謎解きではなく、このグラフィックアートと放火も見事な伏線になっている。
伊坂幸太郎はこの小説を通して、社内における不条理なことや不公平と思うが誰も大きな声で言わない(言えない)ことを伝えたいのだと感じた。
私もこのような犯罪者を許してはおけないし、被害者とその家族が一生苦しんでいるのにもかかわらず、加害者がのうのうと暮らしている社会は如何なものかと思う。
「本当に深刻なことは、陽気に伝えるべきなんだよ」
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2017年4月30日
- 読了日 : 2017年4月30日
- 本棚登録日 : 2017年4月30日
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