煙か土か食い物 (講談社文庫)

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本棚登録 : 3167
レビュー : 557
著者 :
山口さん    読み終わった 

一つ一つの文章が、一息で読み切れそうな口語体で構成されてて、テンポが良かった。
多分、作者を隠されて文章だけ読んでも正解することができる。それくらい個性的な文章だった。あと、スムーズに読み進めていく中で、ちらほらと「良いなぁ」と思う表現がさりげなく混ぜ込まれてある。口語体中心で、方言や物騒で下品な言葉がバンバン出てくるけど、不意に現れるその美しい表現が文章にメリハリを与えていると感じた。

内容は、僕は家族についてだと思いました。作品のテーマだのなんだのは、読み手が好き勝手に受け取ればいい話であって、とりあえず僕は家族愛だと。

僕自身は三人兄弟で真ん中、言ってしまえば、人数は少ないながら二郎のポジションにいることになる。次男っていうのは一般的にも少し不遇な立場なのかなと考えている。一人目はもちろん初めての子どもだから当然可愛がる。二人目は言っちゃ悪いけど、こ慣れ感が出ちゃうと思う。可愛がられる。それは可愛がられるけど、やっぱりちょっと違うのかなと感じる。三人目は最後の子だから可愛くてしょうがないよね。

まぁ、大体これが兄弟についてのおおまかな意見です。二郎は反発して反発して、親からの愛情を感じる機会が少なかった。かと言って、丸雄と母が二郎を愛して無かったということはなくて、愛してるのに、上手く行かない家族を見てるのは辛かったです。
ただ、クライマックスで丸雄が発した言葉を聞いて、僕も四郎と一緒で丸雄を許そうという気になりました。

気が付いたら僕もまた、四郎で二郎で一郎で三郎で丸雄だったんですかね。
よく分かりません。


しかし、ミステリーとしては特に驚きはなかったかなという印象でした。
強引すぎると思うようなこじつけ(四郎自身も言ってますけど)が多々あり、そんなの知らん!と言っちゃうかもしれないです。だから、ミステリーとして読むことはオススメしないです。

レビュー投稿日
2014年9月17日
読了日
2014年9月17日
本棚登録日
2014年9月17日
2
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