マンフレッド (岩波文庫 赤 216-1)

  • 岩波書店 (1960年3月5日発売)
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自伝的要素のつよい戯曲。異母姉と不倫の関係にあったというバイロンそのもののように、主人公マンフレッドは双子の姉妹を愛し、そして失う。ファウストよろしく、精霊や魔王を呼び出し、彼女を生き返らせようとしたり、忘却を望んだりしながら、最後まで自我を捨てようとせず、究極の自意識過剰とともに自滅してゆくマンフレッドの姿に、バイロンは自分自身を投影していたのでしょう。やはりバイロンらしく、理屈っぽい中にも非常に美しい詩的表現がちりばめられていて、頽廃的で哲学的で難解だけれど好きな小品です。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ:  ★イギリス・アイルランド
感想投稿日 : 2012年8月30日
読了日 : 2004年8月
本棚登録日 : 2012年8月1日

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