西郷南洲遺訓 附・手抄言志録及遺文 (岩波文庫)

  • 岩波書店 (1939年2月2日発売)
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感想 : 25
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来年(2018)の大河ドラマが西郷さんだから久しぶりにざっくり再読。庄内藩士が西郷さんから聞いた「遺訓」をはじめ、佐藤一斉『言志四録』から西郷さんが撰び座右の戒めとしていた「手抄言志録」のほか、手紙や逸話などを収録。薄い本だけど漢文が多いので内容は濃い。

とりあえず自分の利益を肥やすことばかり考え、税金は自分のおこずかい、国民は叩けば無限に金が出てくる財布くらいにしか思っていない日本の政治家連中はこの本を100回くらい読んで反省しろと言いたい。

「万民の上に位する者、己を慎み、品行を正しくし驕奢を戒め、節倹を勉め、職事に勤労して人民の標準となり、下民其の勤労を気の毒に思ふ様ならでは、政令は行はれ難し。然るに草創の始に立ちながら、家屋を飾り、衣服を文り、美妾を抱へ、蓄財を謀りなば、維新の功業は遂げられ間敷也」

「租税を薄くして民を裕にするは、即ち国力を養成する也。故に国家多端にして財用の足らざるを苦むとも、租税の定制を確守し、上を損じて下を虐たげぬもの也」

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: ◆幕末(小説以外)
感想投稿日 : 2017年10月2日
読了日 : -
本棚登録日 : 2012年9月24日

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