路上 (河出文庫 505A)

  • 河出書房新社 (1983年2月4日発売)
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本棚登録 : 996
感想 : 83
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今更ケルアック。やっぱりこれはもっと若い頃に読んだほうが良かったかな。気ままなヒッチハイクの旅、奇人変人な友人たち、そんな友人たちの破天荒エピソードの数々など、自由で楽しそうだけれど、すでにおばちゃんになった私は「それはただの犯罪ではないか」「あかんではないか(町田康風に)」と、時々眉をひそめてしまったりもする。20年ぶりに『トレインスポッティング』を観たときの感想に近い。

登場人物は主人公のサル・パラダイス=ケルアック自身であるのをはじめ、ディーン・モリアーティ=ニール・キャサディ、オールド・ブル・リー=ウィリアム・バロウズ、カーロ・マルクス=アレン・ギンズバーグのことだそうで、なんとなく頭に入れておくとバロウズってこんな感じだったのか~等と違った楽しみ方もできる。

基本的にはディーン・モリアーティ=ニール・キャサディについての思い出、なのだろう。記録者ではなく体現者だった彼の破天荒な生き様は、個人的には羨ましくもないしできれば友達にもなりたくないし遠くから眺めるだけで十分だけれど、彼の友人たちにとってはそうではなかったのだろうなと思うとちょっとセンチメンタルな気持ちにはなるけれど。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ:  ★アメリカ 他
感想投稿日 : 2017年9月25日
読了日 : 2017年9月24日
本棚登録日 : 2017年9月18日

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