獏鸚 (名探偵帆村荘六の事件簿) (創元推理文庫)

著者 :
制作 : 日下三蔵 
  • 東京創元社 (2015年7月29日発売)
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本棚登録 : 139
感想 : 14
4

表紙絵が好みでずっと気になってた創元推理文庫の海野十三復刻シリーズについに手をつける。乱歩らと同時代に「新青年」で活躍した作家なので、東京は「帝都」、山手線が「省線電車」だったりするところがレトロだけれど、あの時代の探偵小説はその空気感込みで好き。雀荘で働く女の子を「麻雀ガール」と呼ぶのとか(笑)

こちらは探偵・帆村荘六(ほむらそうろく)のシリーズ短編10作収録。探偵の命名由来には諸説あるようですが有力なのはやはりシャーロック・ホームズのモジリ説だそうで。

全体的に理数系のトリックというか、探偵も本業は理学士だし、犯人の職業も博士だの技師だの何らかの研究者の類が多かったりして、動機よりもトリック重視という印象。動機はついでのようにちょっと語られるだけなので、え、そんな理由で?となることもしばしばだけれど、そこはまああまり作者にとっては重要ではないのでしょう。

解剖ばかりしてる夫を殺害して浮気相手と生きていこうとした人妻が夫に逆襲される「俘囚」は、探偵がチラリとしか登場せず、人妻の独白形式なのも異色だったけれど、なにより収録作中ではダントツの乱歩的猟奇趣味、想像するとかなりグロめの仕上がりになっておりインパクト大。

※収録作品
麻雀殺人事件/省線電車の射撃手/ネオン横丁殺人事件/振動魔/爬虫館事件/赤外線男/点眼器殺人事件/俘囚/人間灰/獏鸚

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ:  ○乱歩・久作 他
感想投稿日 : 2017年11月8日
読了日 : 2017年11月7日
本棚登録日 : 2017年11月6日

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