QUEEN OF THE DUMNED
2002年 アメリカ
監督:マイケル・ライマー
原作:アン・ライス『呪われし者の女王』
出演:スチュアート・タウンゼント/ヴァンサン・ペレーズ/アリーヤ
原作シリーズのファン、そして前作映画ファンとしてはキャストの変更は不安だったんですが、 とりあえず、スチュアート・タウンゼントのレスタトさまは合格でした!!彼はすっごいかっこよかった!!前作のトム・クルーズのレスタトがあまりにも魅力的だったので、まったくタイプが違うにせよ、だからこそスチュアート・タウンゼントのレスタトはまったく新しいレスタトとして十二分に魅力的だったと思います。もともと原作のレスタトも、あくまでルイの目から見たレスタト(当然必要以上に悪いヤツ・苦笑)だった1作目と違って、2作目以降の完全に主役としてのレスタトというのは微妙に印象違ったりもしますんで。そういう意味でも今回のレスタトのキャスティングは正解だったのではないかと。
どちらかというと問題は、レスタト以外の登場人物で…。ルイは今回は登場しないのでいいですが、マリウス………。ヴァンサン・ペレーズと聞いたときは結構ハマリ役だと思ったんですが、実際見るとかなり印象違いまして…。ちょっとガッカリ………。マリウスのわりにはちょっとバカっぽい…というか、あの、レスタトを仲間にしたのって原作ではマリウスじゃないですよね……?。
さらにアルマン。前回のアントニオ・バンデラスもどうかと思いましたが、今回はそれ以前の問題でした。ちゃんとキャスティング見てなければ、あれがアルマンだということさえ知らずに終わるところでした(汗)可愛い愛弟子と再会したというのにマリウスもシカト、レスタトも名前さえ呼ばず、で、あれをアルマンだとあえて主張する意味はどこにもないと思うんですが(そんなとこだけ原作に忠実にされても)。
あと、これけっこう前評判どおりというか、ジェシーがブサイク(酷!)だったのにはガックリきました…。一応ヒロイン…だよね…。しかもせっかくゴスファッションとか楽しめるのに、可愛くないから全然つまらない…。おっきくなったキルスティン・ダンストとかだったらよかったのに…(無理)
それにひきかえアリーヤの美しかったことったら!!すっごい妖艶でした。アカシャでした。ほんと、こんな綺麗なひとが亡くなっちゃったなんて、信じられない…。
映画全体に関しては、結構原作を知らないひと及び前作を見てない人にかなり不親切な作りだったのではないかと思いました。原作だと『ヴァンパイア・レスタト』と『呪われしものの女王』で別々にそれぞれ前後編ある長大な話を、無理矢理1作に詰め込んであるわけですから、当然いろんな部分がはしょられるたり改竄されたりするわけで、そもそもヴァンパイアが突然ロックスターを目指すというのは、それだけでかなり突拍子もない話だと思うので、そういう諸々を納得させるだけの説明が何もないというか…。
タラマスカについての説明さえなかったんですよ。原作読んでた私でさえ、そんな組織の存在は危うく忘れてるところだったのに(苦笑)かといって原作の深遠なテーマ(ヴァンパイアの起源)については一切触れられず、結構なにかと中途半端な印象でした。どうしてレスタトがあっさりアカシャを裏切るのかもよくわからなかったし。
音楽は、それなりに面白かったですよ。ちなみにレスタトさまのボーカルの吹き替えはKORNのボーカルのひとだとかで。どうせなら「ヴァンパイア・レスタト」名義でCDとか発売して欲しかったかもとか(笑)まあミーハー原作ファンとしてはそれなりに楽しめる感じではありました。
(2002.10.30)
- 感想投稿日 : 2015年6月12日
- 読了日 : 2002年10月30日
- 本棚登録日 : 2015年6月12日
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