ゴッホ 最期の手紙 [DVD]

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レビュー : 1
監督 : ドロタ・コビエラ  ヒュー・ウェルチマン 
出演 : ダグラス・ブース(山田孝之)  ジェローム・フリン(村治 学)  ロベルト・グラチーク(三宅健太)  ヘレン・マックロリー(幸田直子)  クリス・オダウド(イッセー尾形) 
yamaitsuさん  イギリス・アイルランド映画   観終わった 

LOVING VINCENT
2017年 イギリス+ポーランド 96分
監督:ドロタ・コビエラ/ヒュー・ウェルチマン
出演:ダグラス・ブース/ロベルト・グラチーク/シアーシャ・ローナン/エレノア・トムリンソン/ジェローム・フリン/エイダン・ターナー
http://www.gogh-movie.jp/

予告編を見たときびっくりした。ゴッホの絵がアニメになって動いてる!!まず俳優が演じたものに添って、100人以上の画家がゴッホのタッチで描いた膨大な枚数の油絵がアニメーションとして動く様は、なんともシュールで素晴らしいインパクト。登場人物は皆、ゴッホが絵に描いた人々。彼らが歩く風景、行きつけの店、部屋の中などもすべてゴッホの絵に登場する場所。ゆえに見覚えのある風景の中を、どこかで会ったことのある人物と再会するような不思議な空気が全編に漂っている。

物語はゴッホの死後、かつてゴッホがゴーギャンと共に滞在していたアルルから始まる。弟のテオに四六時中手紙を書いていたゴッホと親しくしていた郵便局長のジョゼフ・ルーランは、ゴッホがアルルを去った後に部屋から発見され、配達されないままであったテオ宛ての手紙を、なんとかテオに届けたいと思い、飲んだくれては喧嘩ばかりしている息子のアルマンにテオの消息を探すよう依頼する。手紙の宛先住所にすでにテオはいないが、近隣の人ならテオの行方を知っているかもしれないと考えたアルマンはパリで聞き込みを始めるも、画材屋のタンギー爺さんによるとテオは兄ゴッホの後を追うようにすでに亡くなっていた。

手紙を届ける遺族を探すべく、ゴッホ終焉の地オーヴェールへ、主治医であったガシェを訪ねるアルマン。そこでアルマンは、ガシェの美しい娘マルグリットや、ゴッホが暮らしていた宿屋ラヴーの娘アドリアーヌ、貸ボート屋の男などから生前のゴッホにまつわる様々な話を聞くうちに、ゴッホの死に疑問を抱く。銃による突然の不自然な自殺未遂、ゴッホは本当に自ら死を望んだのか?果たして真相は・・・。

『郵便夫ジョゼフ・ルーラン』その息子『アルマン・ルーランの肖像』、パリでゴッホが画材を買っていた『タンギー爺さん』、精神科の主治医であった『医師ガシェの肖像』、その娘『ピアノを弾くマルグリット・ガシェ』、定宿の娘『アドリーヌ・ラヴーの肖像』ゴッホが描いた実在の人物たちが、それぞれのゴッホ像を語り、ときに嘘をつき、藪の中よろしくアルマンは翻弄される。その中から浮かび上がってくるゴッホの幼い頃からの孤独、弟テオの献身、画家志望だったガシェ医師の屈折、マルグリットへの想い。

生前は画家として成功できず、狂気の果てに孤独に死んだゴッホの、寂しさと、しかし愛すべき人間像が少しづつ浮かび上がってきて、なんだか胸がいっぱいになった。原題の『LOVING VINCENT』はゴッホがテオへの手紙の最後に記していた言葉「愛をこめて、フィンセントより」。あなたが絵に込めた想いは時代を超えて現代の私たちに届いているよと、彼に伝えてあげたい。油彩アニメのビジュアル的美しさもさることながら、ストーリーも良かった。


※映画館で見たのでとりあえずImport版で登録していたのだけど、ブクログさんではなぜか輸入版DVDジャケットがどれも「18禁」と表示されたりするので、国内版で登録しなおしました。

レビュー投稿日
2018年7月12日
読了日
2018年5月13日
本棚登録日
2018年7月12日
4
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