ドラマ『派遣のオスカル』がなかなか面白かったので原作のこちらを。
漫画との関連がないのが惜しい『パタリロ!』編をのぞき、シャープな話の運びといい、ほろ苦い味わいといい、男性の読み手をも満足させるだろう短編集。
『ベルばら』編に出てきた、おそらく作者の分身であろう漫画家“俵あん”が最後に再び登場する。松田奈緒子の絵柄はやや雑で省略が効いたユニセックスな雰囲気。華麗な絵柄の昔ふうの少女漫画と松田の作品はかけ離れているよね?と思っていた読者に、すとんと胸に落ちる回答をくれる。
特に、俵あんが、おそらく「ジャンプ」あたりの売れっこ少年漫画家に啖呵を切るシーンは痛快!一時はバカにしていたベタな少女漫画に自分の原点を見いだしたのだろう、松田の心の道のりに共感する。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
コミック
- 感想投稿日 : 2010年5月11日
- 読了日 : 2010年5月11日
- 本棚登録日 : 2010年5月11日
みんなの感想をみる