寄宿学校、クリスマスという舞台がなんかよいですよね。
登場するいろんなタイプの男の子5人の友情。それに重ねるように描かれるかつて同じ寄宿学校で親友だった正義先生と禁煙さんの友情。
ジャーニーが夜に寝つけずに、自分の将来に想いを馳せる場面がすごく好きです。ジャーニーと仲良しのマルチンは本当にけなげで、まじめで正義感のあるいい子だなぁと思いました。マルチンの家族のお話は切なくて涙がでてきちゃいますが、あたたかいエピソードでした。
マチウスとウリーのでこぼこコンビもかわいらしかったです。腕っぷしが強くてやさしいマチウスが何気に一番好きです!
ウリーのことをいつも気にかけていていい子だな、と。そして、臆病と言われていたウリーの勇気に拍手です。
ゼバスチアンもとても気になる子でした。難しい本を読んでて、理屈っぽく話して、自分の弱いところを隠して、なかなか人に理解されない。人のこと見下した感じでふるまってるけど、優しいところもちゃんとあってなんか憎めない子でした。
そして、こどもたちを見守る大人2人も素敵でしたね。正義先生も禁煙さんも素晴らしい志の持ち主でした・・・!5人はそんな大人が近くにいて本当によかったなと思いました。
学校同士の抗争とか、悩みや将来のことなど、少年たちが自分達の世界で立派に戦っていている姿に元気をもらえました。
心温まる作品でもあり、痛快な作品でもあり、楽しい作品でもあり!でした。
ケストナーのこどもに対する対等な目線も素敵だなと思いました。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
児童文学/児童書
- 感想投稿日 : 2013年6月9日
- 読了日 : 2013年6月9日
- 本棚登録日 : 2013年6月9日
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