15歳の寺子屋 ゴリラは語る

著者 :
  • 講談社 (2012年8月31日発売)
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本棚登録 : 168
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ゴリラの研究者である著者の生い立ちからはじまり、ゴリラから学んだ数々の教えが、わかりやすい言葉で語りかけるように綴られている。

会話や遊びを通して他人と共感すること。自分のことばかりでなく、人のために生きるということ。争いは平和のためにあるということ。自然を大切にするということは何に繫がっているのか?エコ・ツーリズムに抱く希望について。
身近な家族、そして他者との関わり(友人や恋愛)について思い悩む思春期の人達へのメッセージ、15歳の寺子屋シリーズの一冊。男女関係なく、大人にも是非読んでもらいたい。

人間社会では父の存在感が薄い。ゴリラの国では、オスはメスや子に認めてもらうこと無くして成長しないという観察眼に心打たれた。個→家族→集団。どこに属しているのか、自分の立ち位置を把握してこそ、日々を生きられる。ゴリラは私たち人間の鏡である。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 自然科学
感想投稿日 : 2020年5月11日
読了日 : 2020年5月11日
本棚登録日 : 2020年5月10日

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