獣の奏者 3探求編 (講談社文庫)

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本棚登録 : 3041
レビュー : 236
著者 :
yamayomuさん I like it!   読み終わった 

上橋菜穂子のファンタジーの魅力は、視覚だけではなく、聴覚、触覚、味覚、嗅覚でも感じられるところ。
本書も例外ではなく、視覚優位の「お話し」になりがちな架空の世界を、地に足のついた、さわれそうでにおいそうなすぐ隣にある世界に変えてくれる。
だから、主人公エリンに降りかかる困難もお話しの進行上の困難ではなく、人生の一部としてぶち当たってしまいどうしようもなく苦しい困難として悩める。

一度は完結した物語だったのに、佐藤多佳子に(間接的に)せがまれて続編を書いた、というあとがきにビックリ。
母になったエリンの物語を読めてよかった。松明を聖火リレーのように繋いでひろげていく、という本作品のモチーフイメージは、まさに生物が命をリレーし繁殖していくイメージに重なる。
伝えられる側から伝える側への切り替わりというのは、私の人生に起きた最も嬉しく戸惑う変化だった。それが描かれていたように思う。

上橋さんに感謝。

レビュー投稿日
2012年9月4日
読了日
2012年9月4日
本棚登録日
2012年9月4日
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