まさか叶恭子さんの本で星5つをつけることになるとは…(笑)
あの叶姉妹の恭子さんのエッセイ、というか、名言集、と言ったほうがいいかもしれません。
テレビで拝見するには、そのゴージャスさがかえってエキセントリックなイメージで、なんというか自分とは考え方の接点は全くない人だと思っていたのですが…。
「よりみちパンセ!」というティーンエイジャー向けのこのシリーズに恭子さんの本、というのはすごく合わないのでは、と思っていたのですが、これが読んでみると、なかなかどうして良い言葉が多く、「この本、自分が思春期に出会っていたら良かったのになぁ~」と思ってしまいました。
私事でアレなんですが、自分が人生今まで生きてきて結婚し子供も産んでしまってから思うのは、
「もっと『自分はこうしたいの! 』と多少ワガママに主張したほうが人生違ってたんではないかなぁ」
ということです(笑)
孤独になるのを恐れて、いろいろと自分の意見を飲み込んだり、妥協したり流されたりしてきて、まぁそれも自分の人生の糧にはなっているので(笑)、それを全否定することは今更しないでおこうと思います。
が、恭子さんの、自分の内なる声を真摯に受け止めて、孤高でも悔いのないよう背筋を伸ばし生きていく、という生き方は、ときにものすごく辛い目にも合うかもしれませんが、清々しくて憧れてしまいますね。
恋愛やセックス、親との関係についてのティーンの読者からの悩みにもすごく真摯に答えられているので、なんだかワタシの中の恭子さん像がガラリと変わりました(笑)
まず自分をきちんと見つめてしっかりと自己を保たなければ、他者との関係も危うく脆いものになってしまう、というこの本全体に流れているテーマは、きっと悩み多き若い女性をラクにしてくれるのではないでしょうか。
もはやオバサンであるワタシも、読んでいてすごくラクになった部分がかなりあります。
あいにくワタシには娘はいないのですが、もし娘がいたらぜひ読ませたい本です。
- 感想投稿日 : 2012年7月22日
- 読了日 : 2012年7月22日
- 本棚登録日 : 2012年7月11日
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