前作で舞台説明を終えてようやく世界が動き出したような印象の第2巻。虚実入り乱れた人物たちが登場し、ストーリーを織りなしていく(もともとフィクションなので当たり前か?)。それは、小説から映画までジャンルにとらわれない。
このシリーズの引き合いに出されるのは、キム・ニューマンの「ドラキュラ紀元」であるが、向こうは虚構の人物に対して忠実すぎる嫌いがあるのに対し、こちらは原作にとらわれない自由なイメージで描かれているのが特徴だ。
主人公のミレディと世界一有名なガスコン人との絡みにはこの先どうなるのかと期待に胸を膨らませたが、その期待はあっさりと裏切られてしまうし、世界一有名な私立探偵が登場するのかと思いきや兄貴だけしか登場しないし、スチームパンク的な設定と相まって読者の思いどおりの展開にはさせてくれない作者だ。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
スチームパンク
- 感想投稿日 : 2014年11月8日
- 読了日 : 2014年11月8日
- 本棚登録日 : 2013年12月16日
みんなの感想をみる