前著「文明の衝突」で著者が指摘した、「民主主義、ファシズム、社会主義、共産主義といったイデオロギーはもはや世界を分かつ存在ではない。かわりに文明による八つのグループ(西欧、ヒンドゥ、儒教、日本、ラテンアメリカ、東方教会、イスラム、アフリカ)に分かれていくという説は段々と現実化しつつある。約10年前に書かれた本著はその検証というか続編的存在だろう。9・11の同時多発テロに始まるアメリカのテロとの戦いや湾岸戦争、中国、ロシアの台頭、アフリカの地域紛争などについて、その原因から将来予想までを著者の豊富な経験から解説している。現在、および近未来の世界の動向を考えるのに重要な参考資料と考えられる。
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カテゴリ:
世相
- 感想投稿日 : 2010年3月29日
- 読了日 : 2010年3月26日
- 本棚登録日 : 2010年3月26日
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