花村の叔母夫婦がついにロンドンから戻ってくる。勝利はかれんとふたりだけになれる場所を確保するために、周囲を説得してひとり暮らしを決意する。男としての強さ、優しさに磨きをかけるためにも。なのにかれんは近いようで遠くて・・・・。
マスターのエピソードがとても好きだ。兄としてかれんのことを大切に想う気持ち、そしてかれんの成長をずっと見守り続けてきたことに、彼の愛情の深さを感じた。
ひとり暮らしをしようとする勝利に対して丈がすごく怒ったというシーンは、なんとなくわかるような気がした。これだけそばにいるのに、何一つ大切なことを相談してくれない──それはすごくもどかしくて、切なくなる。
自分はやっぱり主人公より、こういう脇役の方に好感を持つんだなと思った。
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カテゴリ:
日本文学
- 感想投稿日 : 2011年4月10日
- 本棚登録日 : 2011年4月10日
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