監獄の誕生 ― 監視と処罰

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本棚登録 : 957
レビュー : 46
制作 : Michel Foucault  田村 俶 
yasu2411さん  未設定  読み終わった 

高校へ入学したばかりのころ、英語の先生が「フーコー」を読みなさい。と盛んに勧めていた。当時はまさにポストモダン全盛期で、浅田彰の「構造と力」が話題になっていたが、読んでも何のことかさっぱりわからず、途方に暮れたことを覚えている。数年前に同書を再読したが、やはり全く理解できなかった。特にその方面の勉強をした訳ではないから当たり前だが。
勧められて以来40年近く経過して初めて手にしたフーコーであるが、最も読みやすいといういわれているだけに完読することはできた。内容は、主に処罰論であり、監獄はそのシンボルというところだろうか。かつては犯罪者に対する刑罰が身体刑があたりまえであったが、王権の衰退とともに死刑を除き身体刑が廃止され、代わりに拘束のうえ労働へと変化した。これを、更生を視野に入れた倫理的要請とみる論に対して、フーコーは新たな権力の現れとみている。多くの事例に裏打ちされた論文であるからなるほどと感じるのだが、本書においては拘束される人々は、客体化された階層としてのみ登場するので、更に理解を深めるためには、他の著書を読む以外なさそうだ。

レビュー投稿日
2016年5月3日
読了日
2016年5月3日
本棚登録日
2016年5月3日
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