古事記完全講義

著者 :
  • 学研プラス (2013年9月17日発売)
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感想 : 29
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『現代語古事記』をテキストに、著者が行った講義をまとめたもの(DVD版の講義録もあり、その書籍化とも言える)。

『現代語古事記』は現代語訳した文章と、和歌の解説が淡々と続くので、だんだん退屈して最後の方は読むのがつらいところもあった。

でも、この本は著者がしゃべっている言葉をほぼそのまま文字にしてあるので、面白い。スイスイ読める。
著者の解説がわかりやすいので、納得して理解が深まる。


「日本人は全員『古事記』を読むべき」というのが著者の主張。「自然観、死生観、歴史観の3つが民族の精神には重要で、それが全部書いてあるから」なのだそうだ。

現代語訳を読んだだけでは、もうひとつそれがよくわからなかった。
ところが、講義だと著者の見解がわかるので、よく理解できる。
日本人の考え方のルーツなので、やはり読んでおいた方がいいと感じた。


ただし、面白く読めたのは退屈だと思いながらも『現代語古事記』を読み切って、だいたいの内容が頭に入っていたからだと思う。
可能なら、2冊並べて読むのがおすすめです。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 2017年
感想投稿日 : 2017年3月27日
読了日 : 2017年3月28日
本棚登録日 : 2017年3月20日

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