農業で儲けたいならこうしなさい!

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  • SBクリエイティブ (2009年12月8日発売)
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農業で儲けるにはどうすべきかを書かれた本で、この著者は船井総研で鍛えられた元社員だけであって、商品の選び方や、どのような規模で農業をするべきなのかを、経営コンサルタントの視点から説明されています。

生産効率を上げるためには、闇雲に機械化したとしても、農地がそれに見合ったものでなければ意味がない等という解説には納得できました。

また、今まで日本の農業を支えてきた核となっていた人が引退をし始めているという事実(p79)を新たに認識しました。本当の農業の大変さはあまり詳しく書かれていませんが、辛さが先行しがちな農業のイメージが少し変わったような気がしました。

以下は気になったポイントです。

・一般的に農業が儲からないとされる最大の理由は、回転率の低さ(農作物の商品回転率は1回、飲食料品:26回)にある(p18)

・年収1000万円以上を稼ぐ農家に共通することは、規模が大きいということ、稲作なら20ヘクタール、花卉栽培でも1ヘクタール(p19)

・農作物で高収入を得るには、加工や小売等、生産した後の工程の仕事もやる(p23)

・農業は多角化する前に、新商品開発か新市場開拓をしてから行うべき、商品か市場のうち、どちらかが既存であることが大切(p39)

・シェア26%というのは、強者と弱者を分ける分岐点(p42)

・農業が本当に出来るかどうかを確認するために、1)最多忙時期に、長時間重労働に耐えられるか、2)1週間研修の後に、3ヶ月研修をするなど、2段階のフィルターにかける(p67)

・人に払える給料を、自分の時給換算をベースに割りだす、年間2400時間で480万円所得であれば、時給2000円、アルバイト時給を900円とすると、1時間当りの利益は1100円(p69)

・現在は昭和30年前後に新規就農した人達が引退をし始めていて、大きな世代交代時期になっている、彼らの農地を継承するものが必要になっている(p79)

・大量生産の基本原則の一つは、1つの製品を作り続けることによって機械の調整、後片付け等という、価値を生まない労働減らすことにある(p82)

・新市場を開拓する方法として、カラー写真をつけた料理レシピを作って商品の横に置いておく方法もある(p106)

・安全性を見る場合には、1社との取引は年商の10%以下に抑えるのが理想的(p114)

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: ビジネス
感想投稿日 : 2012年1月27日
読了日 : 2010年4月17日
本棚登録日 : 2012年1月27日

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