まほろまてぃっく 1

著者 :
  • ワニブックス (1999年9月1日発売)
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本棚登録 : 306
感想 : 14
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エロ漫画家とエロ小説家(?)が気合いを入れて一般誌に挑んだ作品。...と書くと身も蓋もない論評ですが、実はきっちり面白い作品。
『余命を宣告された超A級戦闘アンドロイドが、最期の望みとして残りの人生を自分が救うことの出来なかった、上官の息子の専属メイドとしてお世話をするというストーリー』――――と書くと「メイドさんイコールえろーす」という符号が成り立ちそうな気がしますが、一般誌なので性的ご奉仕みたいな描写は一切無し(えっちなのはいけないとおもいます)。一般誌でももっとエロい作品は多いと思います(メイドものなら特に)。むしろ重きを置くべきはドタバタの中にも温かさが溢れている、主人公(メイドさん)と上官の息子(中学生)、そしてそれを取り巻く人々が織りなす日々の生活でしょう。そしてその日常に織り込まれる『セイント』あるいは『管理者』といった主人公と敵対する勢力との戦い。更に毎話ごとに残酷にカウントされる主人公の余命(機能停止時間)。ハートウォームとシリアスが絶妙に絡まったストーリー展開。ここら辺は原作者の中山文十郎氏のテイストが入ってますね。もう、はじめから余命が幾ばくもないという事が分かっているので、作品の締めはどうやって終わるのか、悲劇で終わるのか、ハッピーエンドで終わるのか、あるいは「ぢたま某」だしあっぷあっぷになって、未完で終わるのか(爆)と色々心配が尽きませんでしたが、きっちりくっきり終わらせてくれました。ハッピーエンドの方向で。何しろCOMICガム連載中はしょっちゅう休載したり、未完成の原稿を載せたりと、エロ漫画家らしく(笑)破天荒な遅筆ぶりで、途中で飽きちゃった人も多いかと思いますが、是非とも最終巻まで買って欲しいなぁ、と思います。結構良い終わり方だと思いますよ。全8巻。

読書状況:未設定 公開設定:公開
カテゴリ: 燃え萌え作品
感想投稿日 : 2004年12月9日
本棚登録日 : 2004年12月9日

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