もともと、ピーター・ラヴゼイは好きで、翻訳されたダイアモンド警視ものはほとんど読んでいる。今回は、ダイアモンド警視ものではないけれど、相変わらず、ピリッと面白い。
お話は素人作家が集まるクラブで講演した、出版社の社長が殺されて、犯人はこの作家たちの中の誰か、というもの。ところどころに、作家っていうのは、というコメントがでてきていちいち笑える。ピーター・ラヴゼイ自身や彼が知っている作家たちって、そんな人たちなんだなと思える。
残念なのは、私は英語ができないので原書が読めないこと。主人公の一人は、押韻詩を書いているんだけど、たぶん英語で読むほうがよくわかるだろう。押韻詩って、ダジャレの一歩手前みたいな詩だなって思う。
素人作家クラブの話なので素人作家のうぬぼれや夢と現実も書かれている。大半の人がどーしよーもない作品を書くのに膨大な時間をついやしていて、酷評されるとつらいのだが、どこかそんなもんだろうな、とも思っているのだ。
どこかで、小説とか書いてみたいなと思っている私からすると、ちょっとどきっとする内容でもある。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
小説
- 感想投稿日 : 2011年4月30日
- 読了日 : 2011年4月29日
- 本棚登録日 : 2011年4月30日
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