規制の虜 グループシンクが日本を滅ぼす

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  • 講談社 (2016年3月10日発売)
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感想 : 13
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「国会事故調報告書」地震と津波による自然災害ではなく「規制の虜」に陥った「人災」であると明確に結論付けた。
「規制の虜」とは、規制する側(経済産業省原子力安全、保安院や原子力安全委員会など)が規制される側(東京電力等の電力会社)に取り込まれ、本来の役割を果たさなくなってしまう事を意味する。
その結果「過酷事故は起こらない」と言う虚構がまかり通る事になった。
「国会事故調」の調査中に感じた事の総まとめの本。「政治、行政、銀行、大企業、大学、どこにいる「リーダー」も同じである。日本人は全体としては優れているが、大局観をもって「身を賭しても」と言う真のリーダーがいない。
国民にとって、なんと不幸なことか。と黒川氏が言っている。
そして、事故の原因は今までの「日本式システムの限界」であると確信するに至った。と言っている。何とも救いのない本である。日本ってやっぱり三流国だなあ。

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感想投稿日 : 2016年9月3日
読了日 : 2016年9月3日
本棚登録日 : 2016年9月3日

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