
極寒という人間にとっては過酷な中で過ごした星野さんの感性で綴られる文章に触れていると、「命」や「生きる」ということに対して真摯な気持ちになります。
かつてアメリカの大平原を埋め尽くしていたバッファローが消え、あらゆる大いなる風景が伝説と化したこの時代に生まれたことを、「遅く生まれすぎた」と言う星野さん。
躍動感あふれる写真と、静かだけど力強さを感じさせる文章に引き込まれます。
星野道夫さんのお父さんが書いた「あとがき」が実は私の中で最も印象が強く、息子を見守り続けた父親のその優しさと強さは憧れです。
43歳のときに、クマに襲われ命を落とした星野さん。
私のこの人生の中で、少しでも、一瞬でも、星野さんのように生きられたらなと思う。
- レビュー投稿日
- 2017年8月14日
- 読了日
- 2014年9月15日
- 本棚登録日
- 2014年9月15日
『アラスカ 永遠なる生命(小学館文庫)』のレビューへのコメント
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