97年か・・・その頃の女性社会人情勢はどうだったんでしょうね。
今でこそ「結婚なんて二の次。自分の幸せは自分で掴み取る!」みたいな自立した女性が普通になって来ましたが、案外97年とか昔ながらのコンサバな考えが残ってたかもですね。
ちょっと時代錯誤はありましたが、それでも十分楽しめました。
こういう短編集を集めた長編って上手いな。ってか初めて読んだかも。
ダラダラ続く長編より、全然いいですね!ハイライトのみ抜き出して短編くっつけてく風。
しかしこれ、タイトルもいいなぁ。「ジハード」=「聖戦」ってもう、言わずとも知れた言葉ですが、女が戦うわけです。自らの理想と人生をメンツをかけて。
「そんなくだらない」なんて言われそうな戦いですが、結構重要なんですよね~、そういうのって、特に20代後半~30代の独身女性にとって。
「嫁に行く」しかなかった昔に比べてオプションが増えた昨今、チョイスが多いと逆に悩みも増えるんですよねー。
さらに社会人として、後輩の一人や二人できちゃったり、無駄にお金稼いじゃったりすると、見栄もでてきますし、自分で自分をがんじがらーめー。
女性特有なんでしょうかね、こういう悩みは。やっぱり結婚って仕事の障害になるし、でも一人で年取りたくないし・・・みたいな葛藤。
この本に出てくる女性達はとにかくベストを!多くを!求めて戦います。己の見栄とプライドと。
メインの女性は3人なんですが、三者三様、最初の印象とは全く逆の人生を歩むことになるんですが、とにかく「自分の人生を自分で切り開く!」っていう意欲的な姿勢がかっこいいです。
女性メインの小説には欠かせないうざい女も出てきます。比較対象としていい味出してます。
- 感想投稿日 : 2011年5月16日
- 読了日 : 2009年1月22日
- 本棚登録日 : 2011年5月16日
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