えええ、これがデビュー作なのおおおお!!と、そのクオリティに舌を巻いた。
第34回鮎川哲也賞受賞作。
帯でも選考委員の先生方が絶賛しているし、収録されていた選評も興味深く読んだ。
しかし、何より本編。
「顔が瓜二つ」という現象は、医学素人にもその原理は想像がつくものの、むしろそのあとの展開こそが大切というか。『禁忌の子』ってそういう意味だったのね。
謎で畳み掛けてくるストーリーに、著者の職業に裏打ちされた医療用語や医療現場のリアリティが光る。
つい最近、朝井リョウの『生殖記』を読んだこともあり、図らずも生殖医療について思いを馳せたりした。
結末については「うーん……」とすっきりしないところもあるものの、さすが鮎哲賞というような面白いミステリが読めて楽しかった。来年の続編も早々に決まっているそうで、楽しみにしています。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2024年11月2日
- 読了日 : 2024年11月2日
- 本棚登録日 : 2024年10月23日
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