星の神話・伝説 (講談社学術文庫 163)

著者 :
  • 講談社 (1977年7月1日発売)
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感想 : 12
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「うさぎ座」というのもあるんだよ、オリオンの足元に、地味だけど。第1刷を持っているから、相当昔に読んだはずです。ギリシア神話について読み漁ったのは、これを読むよりも前のはずだから、私はいったい何を読んでいたのだか、今となっては判然としない。この本は、ギリシア・ローマに限らず、中国や日本の伝説も含めて、四季の空(北半球から見て)の星座について述べられます。今読んでも、とても楽しいです、そしてじゅうぶんに学術的でもあります。とはいえ私は、神話・伝説の部分ばかり記憶していますけれども。ところで、昭和52年の、著者によるまえがきには、「……、新時代の知識と趣味とによって若人たちが胸を広く張り、進んで何百億の星の組織する天の川宇宙の神秘までも考えるようになるのを念願としています」とありますが、さて。「天文学」というのは、実証的科学ではないんじゃないか、そこからはみ出してるんじゃないか、(更に言えば、それこそsapienceではないか?)、というのが、現在の私の感懐ですが、これは蛇足ということにて。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2010年9月24日
読了日 : 2010年9月24日
本棚登録日 : 2010年9月24日

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