丕緒の鳥 (ひしょのとり) 十二国記 5 (新潮文庫)

4.05
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本棚登録 : 5771
レビュー : 728
著者 :
制作 : 山田 章博 
yorikayoさん ファンタジー   読み終わった 

この人の本は、本当に大好き!
厚みのある世界観も大好きだけれど、何が好きって、
視点が常に「その他大勢」に寄り添っていることだろうか。

「魔性の子」を初めて読んだときには、
それまでのヒーローにばかりフォーカスされたファンタジーに感じていた
一抹の寂しさを、小説にしてくれる人がいたんだ!と
結構興奮した。

頑張っても誰もが王様になれるわけじゃないし、
すごい才能を持っていて一目おかれるようなサブキャラになるのだって、
ほんの一握りの人でしかない。

ファンタジーを読み終わって現実に戻ってくると、
ヒーローと一緒に活躍した夢の余韻を楽しみつつ、
「ま、そうはいっても現実の私がこの中にいたらきっと、
魔物の強さを表現するシーンでなすすべもなく逃げ惑った挙句、
さっくり踏みつぶされちゃうような役どころなんだろうな^^;」
とちょっと苦く思ったりもする。(はい、ちょっとこじらせてますw)

でも、十二国記の世界には、
ヒーローじゃない人々にも居場所があって、
殺されるためだけじゃない人生をしっかり生きている。
妖魔に襲われたり、官吏に搾取されたり、ちょっとやりきれない現実そのものだけど、
少なくともそういった市井の人々を守るために
この世界のルールは作られていて、
作者は(そして天帝は)彼らのことを決して忘れていない。

その視点のぬくもりが、私は好きだ。

レビュー投稿日
2013年9月12日
読了日
2013年8月20日
本棚登録日
2013年9月12日
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