北斎 富嶽三十六景 (岩波文庫)

  • 岩波書店 (2019年1月17日発売)
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感想 : 21
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葛飾北斎 富嶽三十六景

すべての絵がカラー印刷で解説付き。素晴らしい。さすが 岩波文庫 


メトロポリタン美術館の使用図が多いのは、日本の所蔵品よりメトロポリタン美術館の方が 早摺りで保存状態がいいということか? だとしたら残念。北斎の最上品は日本にあるべきと思うが。


富嶽三十六景が 46点あることを初めて知った。発刊当時 好評だったので 続編「裏富士」として10点追加したらしい。46点目の「諸人登山」は 遠くから富士山を描くのでなく、富士山を登っている場所を描いている。描き納めな感じがして洒落がきいている


有名な「凱風快晴」「神奈川沖浪裏」「山下白雨」は、風景画というより宗教画に近い迫力がある。ぼかし、グラデーション、青色の鮮やかさが 富士山の存在感や立体感を際立たせている。藍染の青色と思ったら、プルシアンブルーという輸入合成顔料らしい


旅人や人足の着物のヨレ感や着崩れ感もよく出てる

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2022年1月2日
読了日 : 2022年1月2日
本棚登録日 : 2021年12月31日

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