ニーチェとの対話 ツァラトゥストラ私評 (講談社現代新書 501)

著者 :
  • 講談社 (1978年3月17日発売)
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感想 : 19
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西尾幹二 「 ニーチェ との対話 」 ツァラトゥストラ を拾い読みした本。

ニーチェの個人主義的な部分〜競争や不平等の肯定など〜は カオスで 逆説的な表現もあるが、共感できる

著者は 永遠回帰や超人の思想より、民衆批判と個人主義を ツァラトゥストラ から拾っている

「君たちが知っているのは〜精神の散らす火花にすぎない。君たちは 火花を叩き出す 鉄敷(かなしき)を見ない。これこそが精神なのに」


「友よ、せめて私の敵であってほしい〜人は友のなかにも敵を見て、この敵に対して敬意を払うべきである」
*人間は他人の心の全てをつかむことはできない
*真の友とは 同等の立場の、近くて遠い友、肝心なところでは対立しているが、どこか一点で認め合っていること
*人間社会から競争がなくなれば 人間は成長しなくなる〜競争が人間性を破壊する状況が悪いのであって 競争が悪いのではない

「市場と名声から〜偉大なものは逃げていく〜君の孤独の中に逃れなさい〜蝿たたきになるのが 君の運命ではない」
*市場=大衆社会、蝿=大衆社会の多数派の小さな人間たち
*人の弱点を見抜くことは、彼のその弱点を助長することになる

「君自身が出会う最悪の敵は いつも君自身である」
*孤独に価値はない、自分を孤独にする世間が敵なのではない
*自分を否定する力を持たない者には 自分の価値がわからない

「せむしから 背のコブをとったら、それは彼の精神を取り去ることになる。これは民衆が教えてくれた知恵だ」
*せむしにとってコブは宿命〜彼は災厄によって自分自身を完成させている〜災厄を取り除くことは彼でなくなることを意味する
*民衆はニセの自由より 宿命を選ぶ
*災厄に対して 万人に共通する方策はなく、自分自身で方策を考えなければならない

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2019年7月22日
読了日 : 2019年7月23日
本棚登録日 : 2019年5月26日

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