神の発明 カイエ・ソバージュ〈4〉 (講談社選書メチエ)

著者 :
  • 講談社 (2003年6月11日発売)
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中沢新一 「 カイエソバージュ 4 」宗教的思考の発生プロセスを論述した本。宗教的思考を 超越(人間の意識を超えた思考。スピリットの世界)概念から説明

人間の心(超越、スピリットの世界)が 非対称になることにより 神が出現する とした

人間の心が神を発明する
*超越性の思考の発生→スピリットが明かす神の秘密
*超越性の思考=人間の意識を超える→超越は心の内部を突き抜ける出来事
*超越の入口にスピリットが群れている

「スピリットからの神の離脱は必然的なものでない。そこには本質的な進化はない」

スピリット→来訪神
*スピリットは 思考の及ばない場所で活動
*スピリットが 現実の世界に触れる→富の増殖
*キリスト教の聖霊も スピリット(三位一体説)
*シャーマンは スピリットの世界と交信
*スピリットは種類が多い

グレートスピリット
*神学的には「神」、哲学的には「存在」に近い
*グレートスピリット→高神=唯一神の原形

「唯一神は 多神教などから進化したものではなく、最初から人間の心に発生していたもの」

対称性の自発的破れ
*高神=非対称性、来訪神=低次の対称性
*対称性が高い=スピリットもグレートスピリットも自由
*スピリットの世界に圧力→高神と来訪神が分岐→高神が外部へ=神の出現

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2018年8月15日
読了日 : 2018年8月17日
本棚登録日 : 2018年7月7日

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