早川書房 ノーベル平和賞 ムハマドユヌス 「貧困のない世界を創る」 10年以上前に書かれたソーシャルビジネスの本
著者の定義するソーシャルビジネスは 貧困削減以外への還元を認めない。日本でよく見る地域コミュニティ支援型の社会企業家とは少し違う。貧困の性質が異なるからだろうか
著者が行ったマイクロクレジットや奨学金制度は 貧困問題を解決し、損失なく費用を回収できる仕組みとして、よく出来ている
*マイクロクレジット〜貧困脱却を目的とした連帯保証方式の低金利の小口事業ローン
*奨学金制度〜出資者からの出資金は定期預金に投資され、運用利子が奨学金として子供に支給
マイクロクレジットは事業者向けローンなので、日本の貧困問題がサラリーの低所得や母子家庭に原因があるなら、マイクロクレジットニーズはないと思う。
名言「貧困は平和への脅威〜貧しい人々の生活を向上させるために投資することは、そのお金で銃器を買うことより良い戦略である」
国際機関や国内政府の貧困対策がうまくいかない理由に納得
*国際機関は、経済成長を通じた貧困排除を目指しており、経済成長自体が貧困を増長している
*政府は効率が悪く、不正が起こりやすく、強力なグループの圧力により進歩が阻害される
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- 感想投稿日 : 2022年5月8日
- 読了日 : 2022年5月8日
- 本棚登録日 : 2022年5月5日
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