分身 (集英社文庫)

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本棚登録 : 12689
レビュー : 1031
著者 :
yoshiyukikadoさん  未設定  読み終わった 

 本著では、2人の女性を交互に語ることによって物語を進めている。また、この二人を結ぶものが何なのか、という問題意識を一貫して描いている。
 現代医学におけるクローン技術を取り上げ、権力と利権問題をも組み込んだ物語となっている。人間は、人間を実験動物と同等に扱うことを医学の進歩という大義名分によって人間の生命をないがしろにしているのではないだろうか。進歩は人間の生活を豊かにする。けれども、その進歩が禁断の領域に踏み込んでいることを自覚しなければならない。
 人間の欲望には際限がない。感情はあらゆる人間拡張によって増幅するだろう。踏み込んではいけない境界線を意識し、平生の営為を思慮すべきである。

レビュー投稿日
2016年8月6日
読了日
2016年8月6日
本棚登録日
2016年8月6日
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