福沢諭吉の哲学 他六篇 (岩波文庫 青 N 104-1)

制作 : 丸山眞男  松沢弘陽 
  • 岩波書店 (2001年6月15日発売)
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感想 : 9

碩学丸山 眞男による福沢論。もっと難しいかなぁと思ったが、すんなりと入ってきた。特に重要なのが、『福沢に於ける「実学」の転回』と「福沢諭吉の哲学」。福沢の新発見、再発見の連続だった。義塾歴7年の私が、いかに今まで怠惰であったか!(笑)ということが露呈してしまう。。。さらに驚くべきは、端的に言って、ポストモダンの極致、シミュラークルの到来を、この時期すでに福沢が指摘していたところ。これは本当にとんでもない。こういう福沢の「妖しい」魅力を、とりわけ10代の人たちにおもしろく伝えるには、うまい「翻訳」が必要なんだが、それについてはまだまだ私の修行が足りません。精進します。それにしても、150年前の先生の教えがずっと伝わっている(と肌で感じる)塾ってそりゃすごいことだよな。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2012年2月23日
読了日 : 2012年2月23日
本棚登録日 : 2012年2月23日

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