ヒンドゥー教の聖典『バガヴァッド・ギーター』をそのストーリーと歴史上の様々な人物の解釈から解説していく入門書。
戦に向かうのを止めてしまうアルジュナ王子と神の化身であるクリシュナの対話からなるギーター。行為の結果を求めずただ行うことを説いているらしい。ヨーロッパの哲学者達やガンジーらがどうギーターをとらえたのかを記しながら説明していく。
身内との戦争を拒み続けたアルジュナはクリシュナの神としての保証を受けついに立ち上がる。神は最後に人間の全ての苦悩を受け止めたと作者は解釈する。これは小乗仏教的なとらわれからの離脱ともとれるし、唯一神教的な神への絶対帰依の様でもあると感じた。
難解だがギーターやヒンドゥー教の理解の入門としてお勧め。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
宗教
- 感想投稿日 : 2012年12月1日
- 読了日 : 2012年11月30日
- 本棚登録日 : 2012年11月20日
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