バガヴァッド・ギーター: 神に人の苦悩は理解できるのか? (書物誕生-あたらしい古典入門)

  • 岩波書店 (2008年12月18日発売)
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感想 : 7
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 ヒンドゥー教の聖典『バガヴァッド・ギーター』をそのストーリーと歴史上の様々な人物の解釈から解説していく入門書。

 戦に向かうのを止めてしまうアルジュナ王子と神の化身であるクリシュナの対話からなるギーター。行為の結果を求めずただ行うことを説いているらしい。ヨーロッパの哲学者達やガンジーらがどうギーターをとらえたのかを記しながら説明していく。
 身内との戦争を拒み続けたアルジュナはクリシュナの神としての保証を受けついに立ち上がる。神は最後に人間の全ての苦悩を受け止めたと作者は解釈する。これは小乗仏教的なとらわれからの離脱ともとれるし、唯一神教的な神への絶対帰依の様でもあると感じた。

 難解だがギーターやヒンドゥー教の理解の入門としてお勧め。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 宗教
感想投稿日 : 2012年12月1日
読了日 : 2012年11月30日
本棚登録日 : 2012年11月20日

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