昭和天皇の戦後日本 <憲法・安保体制>にいたる道

  • 岩波書店 (2015年7月28日発売)
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感想 : 9
5

 昭和天皇実録などの資料を参考に昭和天皇の終戦直後の行動、心情に迫る。

 この本に書いてあることはかなり衝撃的だ。
 終戦直後の昭和天皇は象徴天皇としての天皇制の維持と安全保障の為に密かに政治的に動いていた。国際情勢に明るかった昭和天皇が最も政治的な行動をしていたのは、皮肉にも象徴天皇になった直後だったのだ。
 政治家、昭和天皇の評価は難しい。今に至る歪な日米安全保障の成立に一役買ってしまった面もある。ただ、私は昭和天皇は自身の保身として天皇制の維持を考えていたのではなく、日本の安定の為に考えていたのではないかと思う。
 

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: ノンフィクション
感想投稿日 : 2016年1月6日
読了日 : 2016年1月6日
本棚登録日 : 2015年12月22日

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