1958年、一隻の日本のタンカーが神戸港を出港した。中東イランから石油を輸入するためだ。行く手には英国海軍が拿捕するために待ち構えている。英国海軍を振り切り、日章丸は無事帰還する。乗組員に店主は言った。「諸君らは今、ひとつの歴史を作り上げた。国際石油カルテルの壁に矢を打ち込み、日本人の誇りと強さを世界に示した。そしてイランと日本の橋渡しを為し、日本の石油業界の未来に火を灯した」と。

2014年6月26日

読書状況 読み終わった [2014年6月26日]

高校のボクシング部を舞台に、少年達の成長や挫折を描く。ボクシング素人の女性顧問の目から描かれるので、読者も同じ視線でボクシングの知識を得ながら、いつのまにか、物語世界に没頭していく。『本当に強い軍鶏は頭が割れて脳みそが飛び散っても闘うってー。世の中にはそんなボクサーがいるというんです』

2014年6月10日

読書状況 読み終わった [2014年6月10日]

フェルメールの作品をその制作年の順番を意識しながら見る。所蔵している美術館へ赴き、そこの学芸員に話をききながらの鑑賞は美術品に対する美術館の考え方の相違が明らかになってくる。古い絵画に対する修復は避けられないが、描かれた当時の鮮やかな色を再現するのか、経年劣化もふくめ、振リ積もる年月さえもその作品の一部とみなすのか、展示する場所も各館がそれぞれの思いで決めている。画家は一瞬を切り取り、永遠を描いた。

2014年2月21日

読書状況 読み終わった [2014年2月21日]

浅田次郎珠玉の短編集。切なく優しいトーンの作品から、少年の視点で描かれたミステリートーンまで様々な趣向の作品群。その根底には人は弱くて情けなくてもどこか愛しいものであるという作者の優しい視線を感じることができる。

2014年2月21日

読書状況 読み終わった [2014年2月21日]

悩んでいたり、苦しかったり、人生思い通りにならないことだらけだったとしても、「ほのかなひかり」が見えれば、それを糧に人は生きてゆける、優しい気持ちになれる本。

2013年9月15日

家にまつわる思い出からその人の人生が浮き彫りにされていく。間取り図が想像をかきたてる。作家、俳優、歌手、芸人、様々な人の意外な素顔を垣間見ることができる。

2013年9月7日

読書状況 読み終わった [2013年9月7日]

宮部みゆき初期の短編集。「サボテンの花」はじ~んとする。こういう教頭先生は少ないし、学校現場では居づらくなってきている。誰にも剪定されないサボテンのような子供達が生き生きと過ごせる学校であってほしいのだが・・・

2013年9月6日

読書状況 読み終わった [2013年9月6日]

苦しい出版業界の裏事情と新たなビジネス。世界で一番自己表現したい民族である日本人。老若男女、様々な人たちが自分の本を出し、夢を買うために大金を積む。主人公の巧みなトークに乗せられて・・・

2013年9月6日

読書状況 読み終わった [2013年9月6日]

学生時代、飲み方の帰り新宿駅で電車待ちをしている時、よく、反対ホームに止まっている松本行きの電車に飛び乗りたいと思っていた。ここではないどこか、日常ではない非日常にその電車は運んでくれるそんな気がしていた。「多崎つくる」はプラットホームで眺めるだけだ。彼には向かうべき場所はない。登場人物それぞれにあまり個性がないので、淡々と読めるが共感は抱けない。村上作品としては、物足りない感が否めない。

2013年8月20日

読書状況 読み終わった [2013年8月20日]

強烈な個性で戦国の世を生き延びた一人の絵師。長谷川等伯の生涯。時の権力者にも、狩野派にも屈することなく対峙していくその姿には憧れさえ描く。誰もが彼のようには生きられない。だが、誰しも、仕方ないと諦める前に彼のように生きてみたいのではないか。

2013年7月28日

読書状況 読み終わった [2013年7月28日]

源氏や平家側から語られると評判がすこぶる悪い後白川上皇であるが、朝廷側から見れば、当時の歴史はどう見えていたのか、アングルを変えると新しい世界が見えてくる。

2013年7月28日

読書状況 読み終わった [2013年7月28日]

本当に奇抜な殺害方法だが、動機が弱い気がする。

2013年7月28日

読書状況 読み終わった [2013年7月10日]

今、日本が決断せねばならない問題が次から次と提示される。官僚、農薬の開発責任者、養蜂家、それぞれが自分の立場から考え、発言するが、単純には言い切れない現実に気づいていく。農薬は悪か?今、農薬をまったく使わなければ、収穫量は激減するだろう。GMOの安全性は?日本の向かうべき未来の一つの形が示されている気がする。

2013年5月18日

読書状況 読み終わった [2013年5月18日]

私たちが口にする野菜はどのように作られているのか。スーパーに綺麗に並べられた行儀のいい野菜たち。パックの野菜サラダ、カット野菜。便利さと引き換えに大切なものをなくしているのではないだろうか。小説の世界の話とはけっして言えないところに、怖さがある。

2013年5月7日

読書状況 読み終わった [2013年5月7日]

特攻隊員だった祖父の姿を孫たちが追っていく。様々な証言から浮かび上がる祖父の実像。そして驚きの真実。こんなにも真摯に生きた人々が、生きたかった人々がいたのだ。

2013年5月7日

読書状況 読み終わった [2013年5月7日]

漱石の名作です。一人の女性をめぐり、親友から打ち明けられていたにもかかわらず、抜け駆けして手に入れる。親友の自死により、悔悟の念を抱きつつ、社会に積極的にかかわらないようにしながら、生き、そして自ら命を絶つ。残された奥さんの気持ちは考えなかったのだろうか?家族に自死されれば、まず自分を攻めるのではないだろうか?

2013年4月19日

読書状況 読み終わった [2013年4月19日]

「人間と猫はもう一万年も一緒に生きてきたのよ。それでね、猫とずっと一緒にいると、人間が猫を飼っているわけじゃなくて、猫が人間のそばにいてくれるだけなんだってことが、だんだん分かってくるのよ。」主人公のお母さんの言葉。笑えるけど、切なく、そして面白いのだ。

2013年4月16日

読書状況 読み終わった [2013年4月16日]

「崩れ落ちる兵士」をめぐる謎はさらに深遠な物語を導くことになる。報道写真には作者が思いもしなかった物語が付加されることもあるのだ。キャパの背負った十字架とは?

2013年4月12日

読書状況 読み終わった [2013年4月12日]

彼はただ家族を守りたかっただけ。少年の純粋な思いは純粋ゆえに暴走してしまう。映画は映像も音楽も美しい。

2013年3月12日

読書状況 読み終わった [2013年3月12日]

日本は「神の火」(原子力発電)を手放すのか。火山列島日本でなぜ地熱発電は進められてこなかったのか。エネルギー問題はどこへ向かうのか。震災の3年前に書かれた本書にはその答えの一端がある。もちろん小説的な面白さも存分に味わえる。

2013年3月12日

読書状況 読み終わった [2013年3月12日]

高情報化社会の近未来。検索からとんでもないことに巻き込まれていく人々。作者とよく似た名前の作家がでてきたり、懐かしい名前も出てきて井坂ワールドを満喫できます。

2013年1月20日

読書状況 読み終わった [2013年1月20日]

現代の若者の就活事情。本音と建前、表面と内側、弱さと強さ。取り繕わないで本音で生きられるって実は強いことなんだ。

2013年1月20日

読書状況 読み終わった [2013年1月18日]

戦前の昭和の東京。オリンピックや博覧会を楽しみにする庶民。戦争も末期になるまでは普通の人々はこんな感覚だったのだろう。ラストでタイトルの意味がよくわかります。

2013年1月20日

読書状況 読み終わった [2013年1月18日]

桐壺帝の正妻側から源氏物語を見てみると・・・現代の若者が源氏物語で世界で経験し、感じ、見たものは・・・一味違った源氏体験。

2013年1月18日

読書状況 読み終わった [2013年1月18日]
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