最後の親鸞 (ちくま学芸文庫)

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レビュー : 29
著者 :
yukisaitoさん 思考力   読み終わった 

親鸞の生涯については今なお不明な点が多く、その思想についても、弟子による聞き書きなどの断片を解釈するほかない。それらの断片を繋ぎ、撚り合せるようにして著者は「最後の親鸞」と表現する思想の体系を浮かび上がらせている。

絶対的な師であった法然の思想から離れ、野に下り市井の人々の間にいながら「非僧非俗」の生き方を通じて親鸞は、いわゆる「信心」すらも否定するかのような「非知」の考え方によって、いつしか「宗教」という枠組みからも解放され、悪人正機といった一見矛盾を孕むかのような思想を生みつつ、ついには「絶対他力」という"境地"に達する。

ここから何を学ぶのかというと、非常に難しいのだが、親鸞のアプローチは、もしかすると少し「U理論」に共通することがあるかもしれないと思っている。あるいはもっと単純化すれば、意図と創発、理論と実践とのバランスといった観点でも示唆が得られるかもしれない。決して読み易い文章ではないが、時々読み返したくなる一冊。

レビュー投稿日
2015年6月8日
読了日
2014年3月23日
本棚登録日
2015年6月8日
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