高3のとき、古文の先生に
「百人一首を品詞分解すれば、センターも大丈夫」
と言われてから古文の勉強は百人一首を品詞分解、解釈するという勉強のみをやっていた。
古文の説話や物語を全く読んでいなかったため、実際、センターは大丈夫ではなかった。
けれど、和歌の知識はそこそこ身についた気がする。
本書は、百人一首を正確に解釈したい人にはとてもオススメできる一冊だといえる。
その理由として、1つ目に、和歌の基礎知識を丁寧に解説している点が挙げられる。基礎知識を身につけた後、それぞれの和歌を解釈するときにスッキリ理解ができるようになってるといえる。
2つ目に、全ページオールカラーかつ写真が多用されていることが挙げられる。和歌を解釈するときに必要となるのが「想像力」であることは間違いない。ただ、「大江山」や「村雨」などよくわからない風景に関しては、写真が無ければどうしようもない。本書では、きちんと写真付きで解説がついている。この点は、和歌を解釈する上でとてもありがたいものになると思う。
3つ目に、安いという点。税込600円程度で購入できるため、非常にお買い得だと思う。
この本使って古文の試験を乗り越えようとするのは非常に難しい?と思うが、百人一首を覚えたり、鑑賞してみたいという人にとっては、その和歌が詠まれた背景などが多く記述されているため、最適な一冊であるといえる。
最後に個人的に印象に残ったものを
「朝ぼらけ 有り明けの月と 見るまでに 吉野の里に 降れる白雪」(坂上是則)
「玉の緒よ 絶えなば絶えね ながらへば 忍ぶることの よわりもぞする」(式子内親王)
- 感想投稿日 : 2021年5月30日
- 読了日 : 2021年1月26日
- 本棚登録日 : 2021年1月26日
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