本作の映画版が好きでよく観ていた。
主演男優がいい。小心者の福貴をうまく演じていると思う。
徐福貴を演じた葛優は、現在中国ネット民の中で人気であるそうだ。
なんでも「葛優躺」というスタイルが流行しているとか。
「躺」というのは身体を横たえるという意味である。
二十年ほど前の某ドラマでの葛優が横たわる様子が現代のネット民に受け入れら れたという。
蛇足だが、そのころの彼には髪の毛はたくさんあった。
さて、映画原作である本書は、夢中になってすぐに読み終えてしまった。
庶民の目から近現代中国史を描いているため、歴史の教材としても良いと思う。
映画版と違い、原作は主人公以外の家族は死んでしまう。
不条理なことばかりがこの家族を襲うが、それでも生きていく福貴の姿勢が胸を 打つ。
作者の前書きに、生きる続けること・生き残ることの違いが記述されているが、 これも興味深い。
私は原書でも持っており、何度か読破にチャレンジしているが、達成できていない。
いつか読破することが夢である。
本書は絶版のようだ。借りて読んだが、是非手元に置きたい本なので、どこかの 出版社が復刻出版して欲しいものである。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
未設定
- 感想投稿日 : 2016年8月10日
- 読了日 : 2016年8月10日
- 本棚登録日 : 2016年5月23日
みんなの感想をみる