殺人よ、さようなら (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA (2007年8月24日発売)
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本棚登録 : 158
感想 : 19
4

『殺人よ、こんにちは』の続編。
読んだと思っていたら全く記憶になく、初読だった模様。
前作が'83年で、この作品の初出が'91年なので約8年。
物語の中では前作から3年が経過し、主人公は16歳になっている。

多分、作者のキャリアの問題だと思うが、前作よりも洗練されていてストーリーもよく練られ、ミステリーとして面白かった。
前作も悪くはないけど、割と単純だったかなー、と。

主人公の有紀子は、もともとシニカルな女の子だったが、前作のラストで“人を殺した”という十字架を背負って、ますます影のある少女に成長している。
そして相変わらず、いや、前にも増した胆力と度胸で新たな事件に向かっていく。
今のところこの続編は出ていないが、彼女が本当に殺人に“さようなら”できるといいな。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 赤川次郎
感想投稿日 : 2017年10月6日
読了日 : 2017年10月6日
本棚登録日 : 2017年10月6日

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