面白くて週末で一気読み。若者3人がゲームを作る会社を創業し、やがてはすれ違っていく30年間を描いた作品だが、ディテールの描きこみからストーリー展開の大胆さまで素晴らしい。きっとこの先もこの著者はヒット作を生み出すのであろうと確信してしまう出来。もっとも、圧倒的な前半に比べると、後半はややスピード感が落ちて、ありきたりな展開が増えてきたような印象も受けたけれど、それでも十分面白かった。
本作を通して描かれるのは、ゲームの人生における意味と役割である。一回性に縛られたこの人生と違い、ゲームは別世界に何度でも誘ってくれる。その象徴的な場面で登場する根津神社の千本鳥居の描写は大変印象的だが、それは私が日本人だからというせいではないと思う。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2024年5月13日
- 読了日 : 2024年5月13日
- 本棚登録日 : 2024年5月13日
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