石井氏は、スタジオジブリで「千と千尋の神隠し」や「ハウルの動く城」のプロデューサー補を担当されました。
本書は、石井氏が20代のときにスタジオジブリで鈴木敏夫(すずき としお)氏の元で教わった仕事術について書かれています。
自分を捨てることは、個性がなくなることではない
「自分を捨てる」というと、個性を発揮したいと考えている人や、自分の能力を評価されたいと思っている人にとっては逆のことを言われるようですが、そんな方にこそ読んで欲しいと思います。
本書の中で、徹底的に自分のエゴを捨てて真似をしていても、真似できない部分や異なってくる部分があり、それが個性である、という内容が述べられています。
まさにその通りであり、個性を発揮したいと考えている人にとっても、他人の真似を通して本当の自分の個性、「核」というものがはっきりと見えてくると思います。
中でも、個人的に印象に残ったのが、冒頭の、「3年間、真似をする、真似だけをする」という言葉です。
これは私がメンターから言われたことでもあり、非常に大事なことだと思っています。
真似だけをするということは、常に素直でいることや、外に対して心を開いておくことが必要とも書かれています。
一流になりたい人、今とは違う結果を残したい人は、素直さを持って、一流の人を徹底的に真似するといいと述べています。
私も経営を志すことになってから、現在まで一貫してそのことを意識しています。
石井氏の仕事の進め方については本書に書かれているので、ぜひ読んでみてください。
友人や、ともに経営を学ぶ仲間にもおすすめしたくなる素晴らしい本でした。
- 感想投稿日 : 2019年5月20日
- 読了日 : 2019年5月20日
- 本棚登録日 : 2019年5月20日
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