帰還―ゲド戦記最後の書 (ゲド戦記 (最後の書))

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本棚登録 : 524
レビュー : 49
yukimi516さん  未設定  読み終わった 

 前の3冊のどれよりも闇が深かった。これまで作者の性別を意識せずに読んでたけどこれは女性にしか書けないよな。世界を支配する男尊女卑に対する静かな怒りを感じた。
 それからテルーの外見で人々がひどい言葉を浴びせたり離れていったりするのに対してテナーがこの子が何をしたの?と怒りを顕にするのには、同調すると同時に自分も偏見でものを言ったり判断したりしてないかと見つめ直すきっかけになった。
 私は第2巻が終わった時点でテナーが自由をつかみとったのかと思っていた。けれどその時はまだ自由の本当意味が分かっていなくて、魔法使い、女、妻、母親といった既存の器を選んでそれに自分を押し込んで生きていたのかもしれない。もちろん以前のように隷従していたわけではないけれど。真の自由、自分らしく生きるってなんなんだろう。自問自答してしまう。
 途中、ゲドとテナーが魔法、男、女について対話する場面は難しくて言いたいことが分からなかった。ファンタジーなのに、ほんと大人向け。

レビュー投稿日
2019年5月29日
読了日
2019年5月29日
本棚登録日
2019年5月27日
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