初恋 (岩波文庫 赤 608-4)

  • 岩波書店 (1960年8月5日発売)
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本棚登録 : 237
感想 : 23
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これを最初に読んだのは中学生か高校生の時、いずれにしても10代の小娘には刺激の強い話だった。艶かしい官能的な話だと思った。といっても裸の男女がもつれ合うシーンなどない。

ヒロインのジナイーダは取り巻きの男達を思うがままに支配し女王のように振舞う。ある時崇拝者の一人の腕にピンを刺したり、ややサディスティックな面を持つ。一方でウラジミールの父親と密会している時は彼の打つ鞭を受け止める。「痛み」がある種の愛情表現になっていて、それが絵も言わぬ艶かしさを醸し出している。

主人公ウラジミールの心の動きも、思春期の揺れ動く心情が巧みに描かれている。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: ロシア文学
感想投稿日 : 2015年7月20日
読了日 : 2015年7月20日
本棚登録日 : 2015年7月20日

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