吾輩は猫である (新潮文庫)

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本棚登録 : 4116
レビュー : 303
著者 :
ゆなこさん    読み終わった 

なんとも、皮肉の利いた話である。
内容らしい内容は、ない。同じ舞台、おおむね同じ登場人物で何度でも同じような日々を繰り返す。大体どうしようもないキャラクターばかりである。それを俯瞰して眺め、記述している「猫」は、しかしビールを呑んでみたら案の定酔っぱらい、足を滑らせかめに落ちて死ぬ。
生意気なことを言い、登場「人物」よりよほど様々なことを考えていた猫は、それでいて死をもありがたい、と感じながら死んでいくのだ。
この「猫」は、我々の理想を体現している存在に他ならないのではないか。手に入れられない、理想の境地、理想の生活。だからこそわれわれの手に届かないところへとあっさりと身を隠してしまったのだ。
現代にも通じる問題を、笑い転げながら痛烈に批判しているように感じた。

レビュー投稿日
2014年10月8日
読了日
2014年10月2日
本棚登録日
2014年8月22日
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