
アガサ・クリスティー
名探偵ポアロシリーズ3「アクロイド殺し」
面白かった~。よかった楽しかった。
すっごく気持ちのいい読後感です♪
今回も
登場人物の誰もかれもがみんな怪しくて、空気は始終不穏でした。
その中に仕掛けられた真犯人への注目をそらす巧妙なアガサマジック。
これにはまんまと嵌められてしまいますね。
登場人物の一人一人に不穏な影を漂わせる人格を持たせることで
犯人捜しには混乱を与えられるばかりか、その分ストーリーは深みの増した
人情味のある一つのドラマにもなっています。
もう本当にとても素敵です。
.......それは──あなたです!
ポアロが犯人に向かってそう言い放つ直前に はっ..!!!!!! と気づき
気づいた直後にするすると謎が解けていくあの心地よさ。
一気に上り詰めて一気に脱力します。
はぁ~.........(笑)
だけどどうしても崩せない大きな問題が一つありました。
それが最後まで引っかかっていたけれど、最後まで真相を明かさないのは
ポアロ(アガサ)恒例(?)の憎い演出。
そこがポアロの魅力でもあります。
そして
ポアロにはきっと見えていたのだと思います。自らの死を臨んで
事に及んでいたのではないかという犯人の心のうちが....。
そうしたければそうなさい...ならば少しでも楽にと。粋な計らいです。
最後に読み終わってページを閉じて
書棚に収めようと保護していた書店のカバー外すと....うっ!!!
ハヤカワさんもやりますねぇ....^^
- レビュー投稿日
- 2017年4月29日
- 読了日
- 2017年4月8日
- 本棚登録日
- 2017年4月13日
『アクロイド殺し (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)』のレビューへのコメント
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