オリンピックの身代金(下) (角川文庫 お 56-4)

著者 :
  • 角川書店(角川グループパブリッシング) (2011年9月23日発売)
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心に残る一冊。サスペンスながら「どうやって社会は変えられるだろう」と考えさせられた。警察組織の縦割りぶりも、声だけ大きい学生運動家も、他人事とは思えなかった。本郷も上野も羽田も代々木も馴染み深いので、路地の一つ一つまでが目に浮かんだし、もうすぐ東京オリンピックだし、自分も小説の世界に生きているような感覚を抱きながら一気に読んだ。
地理だけでなく、当時の出稼ぎの実態、世相がリアリティたっぷりに描かれていて、作者の背景調査の幅広さと深さにも感服した。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 90 文学
感想投稿日 : 2018年6月1日
読了日 : 2018年6月1日
本棚登録日 : 2018年3月11日

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